今回は、実際に私が施設管理者として応募してくれた介護士の面接を行っていた時にチェックしていたポイントを含め、どこに注意すれば合格しやすいのかをお伝えしていきます。
結論を先に言ってしまうと、介護士の面接で見ているポイントはコミュニケーション能力です。
どれだけコミュニケーション能力を重視するのかを例えるのであれば、
無資格・未経験だけどコミュニケーション能力の高い応募者。
介護福祉士を持っていて即戦力が期待できるけど、コミュニケーション能力に難アリな応募者。
このような応募者が居て1人しか採用出来ない場合、即決で無資格・未経験者を採用します。
それほどまでに介護の世界ではコミュニケーション能力が重要なのです。
介護の面接ではコミュニケーション能力が最大のポイント!
なぜ介護の面接でそこまでコミュニケーション能力を重要視するのか。
その理由は3つあります。
- 介護は人と人の仕事なので気持ち良く対話できる。
- 他の職員と連携して仕事が出来る。
- 入居者や職員との信頼関係を築ける。
それではそれぞれ見てきましょう。
介護は人と人の仕事なので対話が必要
介護士は、人を相手にする仕事です。
どんな介助を行うにも、基本的には声掛けをしながら行います。
一つひとつの動作を声に出して、これから何をするのかを説明することで介護を受ける方も安心することが出来ます。
「こちらに掴まって立ち上がって頂けますか?」
「ズボンを下げさせて頂きますね。」
などの些細なことでも声掛けのスキルは必須です。
また、相手がどうして欲しいのか、何を望んでいるのかを対話しながら上手に聞き出すスキルも必要になってきます。
そのため、面接での受け答えでしっかりと対話が出来るかどうかを面接の際には必ずチェックしていました。
他の職員と連携して仕事ができるか
介護の仕事は、1つのチームとして動くことが多々あります。
入居者の情報を共有したり、状態を報告しあったりするので無言で黙々と高齢者の介護をして仕事が終わるなんて日はありません。
介護職員同士で情報を共有しようとしたり、緊急事態で他の職員に助けを求めようと思った時に「あの人には頼みずらい…。」「これを伝えたいけど、凄いイライラしてそうだから辞めとこう…。」なんて事になってしまうと、現場が回らなくなってしまいます。
そうならないためにも、面接時には「自分がその人と一緒に仕事をしたいか」という『人となり』も重要です。
入居者や職員との信頼関係が築けるか
コミュニケーション能力に乏しいと、信頼関係を構築するのにとても時間が掛かります。
場合によっては、入居者から「この人には来てほしくない」「他の人にお願いしたい」など言われてしまうことも。
介護の世界ではそこまで珍しいことではありませんが、そのほとんどがコミュニケーション不足によるもので、信頼関係の構築が上手く行っていなかったというものです。
逆に、全くの未経験者で介助もまだまだ未熟なのに、なぜかとても褒められる介護士というのはコミュニケーション能力が非常に高く短期間で信頼関係を構築するスキルを持っています。
面接でコミュニケーション能力をアピールする方法
介護の面接で重要なポイントは『コミュニケーション能力』とお伝えしましたが、実際にどうやってアピールしていいかわかりませんよね。
そこで、誰でも簡単に出来る方法を紹介します。
ほんの少し意識するだけでコミュニケーション能力はぐーんアップしますよ!
コミュニケーション能力をアピールする方法
あんまりコミュニケーション能力に自信が無いな…という方でも大丈夫!
意識するだけでガラっと印象が変わるアピール方法を5つ紹介しまう。
どれも本当に簡単なものなので、ぜひ実践してみてください。
- 相手が話している時に頷く。
- 「はい」「そうですね」など相槌を意識する。
- 真剣な顔と笑顔を使い分ける。
- 声の大きさやトーンを相手に合わせる。
- 相手をよく観察して表情を観察する。
この5つを意識して面接に挑むだけで、コミュニケーション能力をバッチリアピールできます!
それでは、それぞれのポイントを見て行きましょう。
相手が話している時に頷く
面接では、色々と説明を受けることも多いです。
その時に、ただじっとしているだけでなく頷くだけでも「しっかりと聞いてくれている」という印象を持ちます。
意識して相槌を打つ
頷くだけでなく「はい」「そうですね」などの相槌を打つことで、より好印象持たせることができます。
相手に気持ちよく話させるのも、大切なコミュニケーション能力の1つです。
また、相槌を打つときは短くハッキリとした声で「はいっ」と相手の話を遮らないように注意しましょう。
真剣な顔と笑顔を使い分ける
面接は誰でも不安になりますし、緊張するものです。
しかし、だからと言ってずっと真顔で硬直していたら相手もどうしていいかわかりません。
真剣な顔だけでなく、笑顔も見せることでお互いに少しリラックスした雰囲気にもなりますので、自分の表情にも意識してみましょう。
ちなみに、最初に笑顔を見せる絶好のタイミングは『面接が始まる挨拶のとき』です。
大抵の場合は「それではよろしくお願いいたします。」や「では、面接を始めますので宜しくお願い致します。」など、挨拶から入ります。
その時に「宜しくお願い致します。」と笑顔で返すだけでも、かなりポイントがアップしますよ!
表情の使い分けとか難しそう…と思う方も、この最初の挨拶の時だけでも笑顔で返してみてください。
ほんの少しの笑顔で、人の印象は大きく変わります。
声のトーンや大きさを相手に合わせる
これは心理学の話になってしまいますが、相手と同じような行動をとることで親近感が湧くというミラーリングという効果を狙ったものです。
相手と同じくらいの声の大きさや話すスピードを合わせることで、親近感を持たせます。
親近感が湧くという事は、それだけ信頼関係の構築もしやすくなります。
緊張すると早口になってしまったり、声が上ずってしまうという方は、相手の声の大きさやトーン、話すスピードを意識してみてください。
相手を観察して表情を合わせる
こちらもミラーリング効果ですが、面接官の表情をよく観察し、相手と同じ表情で話を聞いたり話したりしましょう。
相手が笑顔になったら、こちらも笑顔に。
相手が真剣な顔をしている時は、こちらも真剣な表情に。
また、表情を観察することで目線が相手の顔を向くことになるので、目を見て話すのが苦手だという方にもおすすめの方法です。
相手からすると、しっかりと目を見て話しをしてくれると思ってくれますよ。
自分が話している時に、相手が笑顔になってくれると自然と印象も良くなります。
介護の面接で注意するべきポイントまとめ
介護の面接で合格するために、必ず注意しなければならないのがコミュニケーション能力です。
介護職は未経験だから、面接に自信がない。
そんな方でも、自信をもって挑んでください。
面接する側が1番に見ているのは、あなたの資格でも経験でもありません。
いかにコミュニケーションをとれるかただ1つ!
裏を返せば、しっかりと意見が言えて気持ち良く話を聞いてくれる姿勢の人であれば、無資格未経験でも全く問題なく面接を突破することが出来るということです。
介護の面接に挑む際には、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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